屋根裏にひそむもの

ジャンル:実話と思われる話
収録地:島根県(エリアは特に限定されないと思う)
時代:現在
話者:mishimax
収録者:mishimax
 正確には怪談ではないが、今でも起きている。
 古い民家の天井裏に何かが棲んでいる。おそらく動物だと思われるが何かは特定できない。誰もその姿を見たものはいないからだ。
 ドタドタと走り回る音はまだいい。ゆっくりと歩いているらしいときのミシミシという幽かな音はかなり怖い。
 しかし、その家に長らく住んでいる人は、そういうものとして大して気にしていないことが多い。

夜光水

ジャンル:実話と思われる話
収録地:島根県(エリアは限定されない)
時代:20世紀半ば
話者:私の知人(複数)
収録者:mishimax
 私(1960年代生)が小さい頃にはもうそんな現象はなかったが、私の父の代がこどもだった頃には、夜に光る水溜りがあったという。
 なぜ水が光るのかは分からない。発光性のバクテリアの類だったのかもしれないが、今となっては検証のしようもない。

狐の棲む家

ジャンル:実話と思われる話
収録地:島根県××市(差しさわりがありそうなのであえて秘す)
時代:20世紀半ば
話者:私の知人(故人)
収録者:mishimax
 日本全国に「狐持ち(狐つき)」「狸持ち」「狗持ち」等の俗信があった。
 地域によって憑く動物は違う(蛇などが憑くとされた地域もある)。
 島根県は「狐持ち」のエリアであり、管狐なる管状の体躯をした狐が憑くなどと言われていた(県内の地域によって狐の描写も違うと思われるが)。
 以下に語るエピソードは、そんな俗信のひとつである。
 女は、あるとき脚が痛くなった。占い師にみてもらうと、隣の奥さんが、女を恨んでいるのが原因だという。
 隣の奥さんの恨みの念を感じた狐が障りを起こしているのだと。隣の奥さんは遠くから嫁いできた人で、隣の家に入るときに一緒に狐をつれてきたのだという。
 占い師の言うとおり、夕方家の裏に油揚げを置いて祈念した。翌朝、油揚げはなくなっていた。そして、女の脚の痛みは消えた。
 女が言うことには、油揚げを口にした白い狐(細長い身体で、白い体毛だったという)が隣の家の蔵に消えるのが見えたという。

ネクタイピンが先に着く

 ジャンル:実話と思われる話
 収録地:島根県平田市(現在は島根県出雲市)
 時代:20世紀後半
 話者:私の親戚(2005/07/12現在存命中)
 収録者:mishimax
 ある夜のこと。大切な会合のはじまる時間が近づいていため、男は夜道を急ぎに急いでいた。道の途中、いつも必ずつけているネクタイピンをしていないのに気づいた。慌ててつけ忘れたようだ。帰ってネクタイピンをつけなければと思ったのだが、時間がないためそのまま会場に向かった。
 男は結局、会合のはじまりには間に合わなかった。
 遅刻をわびつつ自分の席をさがすと、そこに自分のネクタイピンが置いてあった。ネクタイピンは会合が始まる前からそこにあったという。
 焦る気持ちから、ネクタイピンだけ先に会場に到着させてしまったらしい。